トマトのヘタには毒があるってホント!?食べない方が良い理由まとめ
一物全体食を実践しているのだけど、トマトもヘタを含めて食べて大丈夫?
こんなお悩みに向けて、今回はトマトのヘタにある毒について、食べない方が良い理由や食べてしまったらどうなるのかを紹介していきます。
結論から言うと、トマトのヘタには毒性の成分が含まれているので食べない方が良いです。
一物全体食は野菜のロスを減らしたり、普段は捨ててしまうけど実は栄養豊富な部分も食べることができるなど良い面もありますが、毒性のある部分を食べてしまっては体調不良の原因になる可能性があります。
トマトのヘタに関しては、食べてもあまり良いことは起こらないので廃棄しましょう。
トマトのヘタには毒がある?トマチンとは?
トマトのヘタ部分にはトマチンという成分が含まれています。
ジャガイモの芽の部分にはソラニンという毒性の成分があるというのは有名な話ですが、トマトのトマチンも似たような構造をもちます。
本来はトマト自体が虫や外敵から身を守るために忌避成分のあるトマチンを発生させているのだとか。
トマトの茎や葉にもトマチンは含まれています。
また赤くなる前の、青い状態のトマトの実にも多くのトマチンが含まれていますが、熟して赤くなっていくに連れてトマチンの量は減少していき、赤くなり完熟する頃(食べられるようになる頃)にはトマトの実にはほとんどトマチンは残りません。
なのでトマトの赤い実は安心して食べられるというわけですね。
私たち人間がトマチンを含むヘタを大量に食べてしまうと、食中毒のような症状
- 吐き気
- 嘔吐
- 腹痛
- 下痢
などが現れる場合があります。
トマトのヘタには細菌がたまりやすい
トマトの実は水を弾きツルンとした形をしていますが、ヘタの部分は水分を含みやすくいびつな形をしています。
そのため雑菌が繁殖しやすい状態なのです。
カビがはえることもありますし、大腸菌などの目に見えない細菌類がたくさんいたりします。
カビや細菌を食べてしまうと、やはり食中毒の症状を引き起こす可能性が高まります。
トマトを食べる際に細菌を一緒に食べてしまわない様に、洗い方や保存方法なども適切におこなっていきましょう。
細菌を減らすトマトの洗い方
トマトを洗う際は、ヘタを先にとってから水洗いするようにしましょう。
ヘタの部分に細菌は集まっているので、その集合体を先に取り除くということですね、
トマトの実ヘタの付いていた部分は、くぼんでいて多少ごつごつしているので水洗いする際は入念に洗っておきましょう。
細菌を減らすトマトの保存方法
トマトを冷蔵庫や冷凍庫で保存する機会も多いかと思います。
そんな時はヘタをとってから水で洗って冷蔵庫・冷凍保存するようにしましょう。
ヘタを付けたまま保存してしまうと、その間ずっと細菌がトマトに付いている状態になります。
冷蔵庫に一緒に入れている他の食材にも細菌が移ってしまうのはよくありませんので、ヘタをとって、軽く洗ってから水分をとり、保存していきましょう。
トマトの詳しい保存方法についてはこちらの記事でも紹介しているので是非参考にしてみてください。
ヘタなしトマトも販売しているの?
当園・山藏農園ではヘタなし規格の出荷形態を目指していて、一部商品では既に実装済みです。
ヘタなしトマトのメリットとしては
- ヘタありの状態に比べて鮮度保持が長く棚持ちが良い
- トマトの多くは重さで販売されるため、同じ重さでヘタが付いているトマトよりもヘタのないトマトの方が可食部が多くなる
などがあります。
鮮度が長持ちすることや、食べる部分が多くなるのは良いことですよね。
でも、スーパーで売っているトマトの鮮度を見るのに「ヘタ」を見ればよいって言われてるのを見たことがありますよ?
一部では「販売されているトマトのヘタは鮮度のバロメーター」の様に言われたりしていますが、一概にそうとは言い切れないと考えています。
シーズンの序盤だとトマトの樹も若いのでヘタまでピンとしていますが、シーズン後半になってくると樹になっている時点でヘタは役目を終えかけているものもあります。
かといってトマトの鮮度が落ちているわけではありません。しっかりと栄養や水分を含んだ新鮮なトマトです。
環境や状況によってもヘタの状態は変化するので、ヘタだけで鮮度を判断するのはどうなか?と思いますね。
ヘタなしトマトのデメリットと言えるのは、彩りの部分を言われることがあります。
確かにお弁当などには緑が少し入っている方が鮮やかに見えますよね。
けど、お弁当こそトマトのヘタをとって入れてほしいです。お弁当は雑菌が繁殖しやすい環境が整っています。
そんな時は、ヘタの形を模したピックを使うと便利です。
可愛いですし、食べやすくなるし一石二鳥!
もしトマトのヘタを食べてしまったら…
「トマトのヘタに毒がある」ということを知ると、うっかり食べてしまったり、子供がミニトマトをヘタごと食べてしまったりすると心配になりますよね…。
トマトのヘタは数個食べた位は命に関わることはありませんが、体調が悪くなったり食中毒のような症状がでた場合はすぐにかかりつけのお医者さんに見てもらいましょう。
トマチンの半致死量(5割が死に至る量)は、1.6㎏と言われています(ラットの実験結果をヒトに換算した結果)。
これはトマト4トン分のヘタに該当するので、流石に致死量に至るまでトマトのヘタを食べ続けるのは現実的ではないですが、
- うっかり食べてしまった
- 気が付いたら子供がたくさんのトマトをヘタごと食べていた
なんてことはあるかもしれません。
食べてしまった際は落ち着いて少し様子を見て、体調が悪くなってくるようでしたら病院に行くようにしてくださいね。
トマトのヘタは美味しくないし、栄養もないし、毒もあるし、雑菌が多いし、基本的には食べる必要は無いですね。
まとめ
今回はトマトのヘタにある毒について、食べない方が良い理由や食べてしまったらどうなるのかを紹介しました。
- トマトのヘタにはトマチンという毒性物質が含まれている
- トマトのヘタには雑菌がいっぱい
- トマトのヘタを食べると食中毒の様な症状がでる場合がある
- トマトを洗って保存する場合は、ヘタをとってから水でしっかり洗い、水分をよく拭き取ってから保存しましょう
トマトをヘタをすこし食べたからといって直ちに体調が悪くなることが少ないと思いますが、基本的には食べないようにして、食べてしまった時も落ち着いて様子をみたり行動したりするようにしてくださいね!